【1月24日 AFP】1980年代に一世を風靡(ふうび)したフランスのファッションデザイナー、ティエリー・ミュグレー(Thierry Mugler)氏が23日、死去した。73歳。フェイスブック(Facebook)の公式ページで発表された。

 広報担当者は、ミュグレー氏は「自然死」だったとしている。今週前半には新たなコラボレーションを発表する予定だったという。

 ミュグレー氏は米歌手のビヨンセ(Beyonce)さんやレディー・ガガ(Lady Gaga)さんに衣装を提供したことがある。また2019年には引退を撤回し、ファッションイベント「メット・ガラ(Met Gala)」に出席するキム・カーダシアン(Kim Kardashian)さんのためにドレスをデザインした。

 1948年12月、ストラスブールに生まれたミュグレー氏は、1974年に自身の名を冠したブランド「ティエリー・ミュグレー」を立ち上げた。

 同氏は女性の体形を強調し、賛美する服をデザインした。肩にはパッドを入れ、胸元は深く切り込み、ウエストを締め付け、ヒップを丸く見せた。

 人を楽しませることを旨とし、新作を華々しいショーで発表してきたミュグレー氏は、21世紀のファッションショーの基礎をつくった。

「ティエリー・ミュグレー」元最高経営責任者(CEO)のディディエ・グランバック(Didier Grumbach)氏は「今日のファッションショーはミュグレーの発明を発展させたものだ」と語った。

 ミュグレー氏の訃報を受け、過去にコラボレーションをしたスターから称賛の声が寄せられた。

 米歌手のダイアナ・ロス(Diana Ross)さんはツイッター(Twitter)にミュグレー氏とのツーショット写真を投稿。「人生の中で素晴らしい時だった」とつづり、死を惜しんだ。ビヨンセさんのウェブサイトにもミュグレー氏の写真が掲載され、「安らかに眠れ」とのメッセージが添えられた。(c)AFP