【1月21日 AFP】国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)は20日、フランス領ポリネシアのタヒチ(Tahiti)島沖の比較的深い場所で世界最大級のサンゴ礁を発見したと発表した。気候変動の影響は受けていないとみられ、状態は良好だという。

 サンゴ礁は長さ約3キロ、幅最大65メートルで、昨年11月に発見された。ユネスコは「世界最大級の健康な状態のサンゴ礁」だとしている。サンゴの群体は直径が最大2メートルで、バラの花びらのような形をしている。

 発見されたのは水深30~65メートルと、海面近くに比べて水温が低い場所で、ユネスコはそうした場所で良好な状態のサンゴ礁が見つかるのは「極めて異例」としている。

 これまでサンゴ礁のほとんどは水深25メートルまでの場所で見つかっている。ユネスコは、地球温暖化の影響を受けにくい深い場所にもサンゴ礁がさらに存在している可能性を示唆するものとしている。

 ユネスコのオードレ・アズレ(Audrey Azoulay)事務局長は、「人類は海の中のことよりも月面についてよく知っている」と指摘。海底全体の20%しか地図が作られていないと述べた。

 映像は昨年11月に撮影されたもの。1月20日提供。(c)AFP/Kelly MACNAMARA