【1月21日 AFP】米誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ(Bulletin of the Atomic Scientists)」は20日、人類が滅亡するまでの残り時間を象徴的に示す「終末時計(Doomsday Clock)」の針は、今年も過去最短の100秒に据え置くと発表した。新型コロナウイルスワクチンなどの進歩があったものの、偽情報の増加といった他の脅威が浮上した。

 同誌のレイチェル・ブロンソン(Rachel Bronson)社長兼最高経営責任者(CEO)は「人類がこれまで経験してきたすべてのことを矮小(わいしょう)化するような存亡の危機を回避するには、各国指導者は偽情報に対抗し、科学に注意を払い、協力しなければならない」と語った。

 同誌は、時計の針が人類滅亡を示す午前0時に向かって進んでいないのは、脅威が安定していることを意味しないと警告。「世界はむしろ極めて危機的な状態にとどまっており、時計は終末にかつてなく近づいたままだ」と指摘した。

 終末時計は今年で設置から75年になる。

 映像は同誌より20日提供。(c)AFP/Issam AHMED