【1月21日 People’s Daily】企業にとって、良好なビジネス環境は光や水、空気のように欠かせないものだ。北京市は企業への支援を強化し、全プロセスで許認可の効率を高める。上海市は地方性法規を打ち出し、企業のフルライフサイクルをカバーするサービス体系を構築する。広州市(Guangzhou)は市場主体の体験を第一の評価基準とし、企業の満足感を重視した多次元モニタリングメカニズムを確立する。近年、中国の多くの地域では「国際一流」としてのポジションを積極的に目指し、ビジネス環境の改善の推進が明らかな効果を挙げている。

 ここ数年、中国はビジネス環境の向上を高度に重視し、関連制度や体系の健全化が継続し、市場参入が大幅に緩和され、公平な監督・管理が加速し、政務サービスが持続的に向上されている。世界銀行が発表した「2020ビジネス環境報告」によると、中国は第31位で、2年間で47位のランクアップを遂げ、ビジネス環境の改善が最も著しい主要経済体となったという。統計によると、2012年以来、中国市場の主体は年平均1000万世帯以上の純成長を遂げ、活躍度は全体的に70%前後で安定している。企業の開業時間はすでに平均22.9日から4営業日以内に短縮されており、絶えず改善されてきたビジネス環境が重要な役割を果たしている。

 政務サービスはより緻密で、発展の原動力はより力強い。先ごろ、中国国務院は「ビジネス環境イノベーション試行事業の展開に関する意見」を発表し、北京、上海、重慶(Chongqing)、杭州(Hangzhou)、広州、深セン(Shenzhen)の6都市でビジネス環境イノベーション試行事業を展開する。この措置の目的は、市場主体の活躍度と発展の質をさらに高め、全国のビジネス環境の建設のために模範を示すことにある。これは効果的な市場と有為な政府のより良い連携の推進、市場の期待の安定、経済の安定的な運行の維持に重要な意義がある。

 ビジネス環境の良否は、市場主体にかかっている。全体的に見れば、現在の中国市場の主体は、地域のビジネス環境の向上に高い獲得感と満足感があるとした。ビジネス環境のさらなる向上や、生産・経営主体の活力を引き出すために、「意見」は多方面の重点任務を明確にし、101項目の改革措置を含む改革事項リスト、ビジネス環境イノベーションモデル都市における関連行政法規規定リストの暫定的な適用調整などを詳細に示した。

 中国経済は質・量、効率、原動力の変革を経験しており、制度の供給が重要なコア・コンピタンスとなっている。ビジネス環境のイノベーション試行の展開は、より多くの再現可能で普及可能な経験を探索し、中国のビジネス環境がより高いレベルに進み続けることを促進するためだ。ビジネス環境には絶対的に最良な状態はなく、不断の改善を目指すのみだ。中国のビジネス環境の不断の向上と、市場の活力の刺激のための努力が、中国経済のより質の高い発展の実現の継続を推進すると信じている。(c)People’s Daily/AFPBB News