【1月18日 People’s Daily】2021年12月4日、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)ウルムチ市(Urumqi)のシルクロード国際リゾートのスキー場で、4歳6か月の呉子衿(Wu Zijin)さんは雪道を飛ぶように滑ってきて、ひとしきりの歓声を浴びた。スーパー・スポット・スキーオープン選手権の開幕戦がここで行われており、呉さんは多くの選手の一人だ。イベントの開催は、従来人気のあるウインタースポーツにより多くの観光客を引きつけた。

「今年はスキー客がさらに増えた」。シルクロード国際リゾートの薛文軍(Xue Wenjun)副社長は、新ウインターシーズン以来、スキー場の平日の来客数は1日平均1000人前後を維持し、週末には2000人に達したと述べた。

 新疆の氷雪資源はとりわけ恵まれており、ウインターシーズンは毎年11月下旬から翌年3月末まで続き、4か月以上に及ぶ。近年、新疆は多くの措置の同時実施により氷雪経済の高品質発展を推進し、新疆がより多くの人に選ばれる氷雪観光の目的地になるよう努力している。

 新疆の観光インフラ建設はスピードアップし続けている。2021年11月24日、新疆禾木(Hemu)吉克普林(ジークプリン)国際スキーリゾートが正式に客を迎えた。この国家5A級(最高レベル)景勝地内に造られたスキー場は、その高品質の粉雪と非常に美しい自然の風光で、美しい冬の景色とスキー運動を完璧に融合させ、スキーヤーに愛されている。

「リゾートの建設がすべて完成すれば、1日の受け入れ可能人数は延べ3万人に達する見込みだ」と、新疆アルタイ観光発展グループの取締役、ジークプリンプロジェクトエリア副指揮長の王蘭成(Wang Lancheng)氏は述べた。

 現在までに、新疆各地に66か所のスキー場が建設され、基本的に各地の州市に広がっている。シルクロード国際リゾートスキー場、天山天池スキー場、将軍山スキー場、可可托海(キョクトカイ)国際スキー場などは、すでに氷雪関連種目のナショナルチームの訓練基地になっている。昌吉回民族自治州(Changji Hui Autonomous Prefecture)では、地元がシティーパークや景勝地の水面などを利用し、37か所の標準的なスケート場を造り、ウインタースポーツを市民の家の前まで届けている。

 新疆華通泰克遊楽設備会社が生産した旅客用ロープウエーは、国内の複数の景勝地やスキー場に応用されている。ウルムチ市氷雪新金立スキー設備会社が生産したスキーマットは、全国に売られて行く。氷雪観光は新疆スキー装備産業にも人気をもたらした。「先日、北京市場にスキーウエア1000着を納品した。顧客は製品の品質に満足しており、さらに1000着追加してほしいと申し出てきた」と、カバ県雅居床服会社の李玉梅(Li Yumei)会長は述べた。李氏によると、同社は主にスキーウエア、スキー帽、スキー手袋などの製品を開発し、2020年の売上高は2000万元(約3億5900万円)を超えたという。

 これまでに、新疆はすでに15回の新疆冬季観光産業博覧会を連続開催し、19回のウルムチシルクロード氷雪風情祭りを開催し、氷雪文化活動が冬季観光の発展を加速させることを後押ししている。2021年1月〜10月に、新疆は延べ1億7000万人の観光客を受け入れ、前年同期比16.83%増の1294億4000万元(約2兆3300億円)の観光収入を達成した。

 氷雪観光を発展させたおかげで、新疆市民の財布もますますふくらんでいく。富蘊県(コクトカイ)キョクトカイ鎮塔拉特村では、多くの家が民俗家庭訪問地を開き、閑散期だった「冬季休閑」が繁忙期の「冬季多忙」に変わってきた。(c)People’s Daily/AFPBB News