【1月14日 AFP】インドネシア北部アチェ(Aceh)州で13日、不倫で有罪とされた女性がむち打ち100回の刑を受けた。一方、不倫を否定した相手男性の刑は15回にとどまった。

 アチェ州はイスラム圏のインドネシアでも唯一、シャリア(イスラム法)が施行されている地域で、不倫の他にも賭博や飲酒、同性愛行為などの罪を対象にむち打ち刑が認められている。

 女性、男性ともに既婚者で、2018年、ヤシ農園にいるところを地元住民に見つかった。東アチェ(East Aceh)県の検察当局によると、女性は取り調べに対し婚外交渉を認めたため、より重い刑が言い渡された。

 それに対し、当時、同県水産当局のトップだった男性は不貞行為を全面的に否定したため、有罪の言い渡しは難しいと裁判所が判断。代わりに、「妻でない女性パートナーに愛情を示した」罪で有罪とした。

 現地のAFP記者によると、女性に対するむち打ち刑は、本人が痛みに耐えられなかったため、一時中断された。

 同じ日、未成年者との性交渉で有罪判決を受けた別の男性も、むち打ち100回の刑を受けた。検察によれば、この男性はさらに6年3月の禁錮刑に処せられる。

 むち打ち刑は公開で行われ、数十人の見物人が撮影した動画をソーシャルメディアに投稿するなどした。公開むち打ち刑は人権団体から批判されているが、新型コロナウイルス流行前にはしばしば数百人の見物人を集めていた。(c)AFP