【1月12日 AFP】カナダ・ケベック(Quebec)州は11日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が拡大する中、数週間以内に成人のワクチン未接種者に新たに課税する方針を発表した。

 フランソワ・ルゴー(Francois Legault)州首相は会見で、ワクチン接種を拒否している成人が「全住民の経済的な負担」になっていると指摘。州の人口の10%に当たるワクチン未接種者が90%に上るワクチン接種済みの住民に「害を及ぼす」べきではないと主張した。

 課税額は「かなりの額」になるとしている。医学的な理由でワクチン接種を受けられない人は対象外とされる。

 ルゴー氏は「全体的に、病院の妨げになっているワクチン未接種者という少数派に不満を抱いている」と語った。集中治療室(ICU)の患者の半数をワクチン未接種の成人が占めているという「衝撃的な」状況だとしている。

 人口800万人のケベック州で、新型コロナウイルス感染により入院した人は2742人、ICU患者は255人に上る。

 同州では昨年12月30日、感染拡大防止対策として、夜10時以降の外出禁止や私的な集まりの禁止などの措置を再導入した。最近では、アルコールと大麻販売店を皮切りに生活必需品以外を扱う店舗へのワクチン未接種者の入店を禁止すると発表している。(c)AFP