【1月8日 AFP】英ロンドンの農場で、寄付金集めの一環として地元の家庭から回収されたクリスマスツリー数百本がヤギに餌として与えられている。

 ケンティッシュ・タウン・シティー・ファーム(Kentish Town City Farm)では、飼育しているヤギ8頭のために地域の家庭で不要になったモミの木を集めているが、餌の量としてはまだ不十分だった。

 理事のアンジェラ・ウッズ(Angela Woods)氏はプロジェクトについて、スタッフの一人がクリスマスツリーを食べるヤギの動画を見たことがきっかけになったと説明した。

 ウッズ氏によれば、モミの木の葉はヤギの好物であり、「天然の駆虫薬」でもある。

 ツイッター(Twitter)に投稿された動画では、ヤギたちがモミの木を運ぶスタッフに群がって押し倒して葉を食べている。幹以外は完食したとウッズ氏は話した。

 昨年のプロジェクト開始後、ファームは寄付を呼び掛けるクリスマスツリーの数を650本に増やした。最もみずみずしい木がヤギの餌になり、残りは近隣の公園で木くずとして使われる。

 地元住民は10ポンド(約1600円)の寄付でクリスマスツリーの回収を申し込むことができ、15ポンド(約2400円)寄付すれば、謝意を表する「ヤギからの手紙」も届く。ヤギへの返事をツリーに添える子どももいる。

 ツリーの回収は地元の運送会社が無料で行う。プロジェクトでは8500ポンド(約133万円)以上が集まる見込みだ。

 クリスマスツリーは1月6日に片付けるのが慣例となっているが、庭も暖炉もない都市部の家庭は長年、処分に頭を悩ませてきた。

 ウッズ氏はプロジェクトについて「申し分のない解決策で、ヤギにとっても農場にとっても有益だ」と話した。(c)AFP