【11月22日 CGTN Japanese】 中米の和解と中日国交正常化などのきっかけとなった「ピンポン外交」から50周年となる今年、中米両国の卓球協会は連携して、国際卓球連盟(ITTF)に両国の選手がペアを組んでの混合ダブルス出場を申請しました。ITTFが現地時間21日夜に申請を許可したことで、中米選手による混合ダブルスのペアが、米国のヒューストンで開かれる世界卓球選手権2021に挑むことが決定しました。試合は北京時間24日に行われる予定で、中国の林高遠選手と王曼昱選手が、それぞれ米国のチャン・リリー(張安)選手とカナク・ジャー選手とペアを組みます。

 林高遠選手は2019の世界卓球選手権ブダペスト大会において男子シングルスでベスト8に進出し、ダブルスでも3位を獲得した実績があります。今回のヒューストン大会では男子シングルスと男子ダブルスに出場するほか、米国女子卓球のエースであるチャン選手と国境を越えたペアを組むことになりました。

 中国系米国人のチャン・リリー選手は、2018女子ワールドカップでベスト4進出を果たしました。2020年には中国チームと共に集中訓練を受け、2020中国卓球クラブ甲級リーグに出場しました。

 林選手はチャン選手とペアを組むことを大変に喜び、「目標は優勝。中米両国選手の初コラボであり、友情の伝承でもある」と述べました。チャン選手は中米のペア結成を「歴史的瞬間」と評価し、「中国の選手とペアを組めてすばらしい。中国の卓球は世界最強。私もベストを尽くす」と述べました。

 王曼昱選手は前回の世界卓球選手権で女子シングルスでは3位になり、ダブルスでは優勝しました。今大会では、女子シングルス、女子ダブルス(ペア:孫穎莎)、さらに米国のカナク・ジャー選手とペアを組む混合ダブルスの3種目で優勝を狙います。

 カナク・ジャー選手は21歳の米国人選手で、世界ランキングは31位です。2018のユース五輪では男子シングルスで銅メダルを獲得するなど、近年注目を集める新人です。抽選の結果、王/ジャーのペアは日本の張本智和/早田ひなペアと対戦することが決まりました。

 国境を越えて選手がペアを組むことは1977年の第34回世界卓球選手権で始まりました。同大会では、中国の楊瑩選手と朝鮮のパク・ヨンオク選手が女子ダブルスで優勝しました。2013年の韓国オープンでは、中国卓球男子の王皓、張継科、馬龍、許昕選手がそれぞれ韓国あるいはフランスの選手とペアを組みました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News