【11月22日 AFP】南アフリカ・ケープタウン郊外のミューゼンバーグ(Muizenberg)は、金色に輝く砂浜、カラフルなビーチ小屋、最高のサーフィン体験など見どころ満載の人気スポットだが、ここにはさらに唯一無二の名物がある。最大30匹のハスキー犬が引く犬ぞりだ。

 毎週土曜日になると、青いそりを引いて砂浜を最高時速25キロで駆け抜けるハスキー犬たちが、観光客やジョギング中の地元の人々の目を奪う。一面の雪が白砂に代わっただけで、北極圏さながらの光景だ。

 発案者は、金融ブローカーでハスキー犬愛好家のサム・ギュンター(Sam Gunter)さん(43)。シベリアンハスキーをはじめ、そり犬として知られる大型犬種が地元で非常に人気が高い一方で、本来必要な運動量を確保できていないことに気付いたのがきっかけだった。

 ギュンターさんはそりを2台製作し、毎週土曜日にミューゼンバーグの浜辺に犬を連れてくるよう飼い主に呼び掛けた。

 それから11年、週末になると定期的にそりを引く犬は今や約100匹に上る。「そり犬として繁殖されてきたハスキー犬にとって、これは完璧な運動です。皆そりを引くのが大好きなんです」とギュンターさん。「私にとっては、仕事を頑張った後の週に一度のセラピーです。とにかく素晴らしい眺めですよ」とAFPに語った。

「この時期、人々はそりを引いて空を飛ぶトナカイに注目するでしょうが、私たちにはビーチでそりを引くハスキーたちがいます!」 (c)AFP/Jamie PYATT