【11月10日 AFP】シンガポール保健省は8日、ワクチン未接種を選択した新型コロナウイルス患者の医療費を12月から自己負担とすると発表した。

 シンガポールは過去最悪の感染拡大に見舞われており、1日に2000~3000人の新規感染者、数人の死者が報告されている。

 これまでは帰国直後に陽性と診断された場合を除き、新型コロナに感染したすべての国民と一定の要件を満たす居住者の医療費は公費負担となっていた。

 しかし保健省は、ワクチン未接種を選択した新型コロナ患者については、12月8日から医療費を自己負担とすると発表。「ワクチン未接種者は、集中的な入院治療を必要とする人の大部分を占めており、医療資源を著しく逼迫(ひっぱく)させている」と指摘した。

 ワクチン未接種者にも民間の医療保険などは適用される。12歳未満や健康上の理由で接種できない人の新型コロナ治療費については、引き続き公費負担となる。

 シンガポールのワクチン接種率は、人口550万人の85%と世界最高水準にある。(c)AFP