【11月7日 AFP】(更新)イラクの首都バグダッドで7日未明、ムスタファ・カディミ(Mustafa al-Kadhemi)首相の住居がドローンによる攻撃を受けた。カディミ氏にけがはなく、首相府は「暗殺は失敗に終わった」と発表した。

 カディミ氏もツイッター(Twitter)で無事だとし、国民に「冷静さと自制」を保つよう呼び掛けた。

 イラクでは先月10日の総選挙以来、政治的緊張が高まっている。

 暫定の選挙結果では、親イラン民兵組織の連合体「人民動員隊(PMF)」を母体とする第2党の「征服連合(Fatah)」が議席を48から14と大幅に減らした。支持者らは選挙に「不正」があったと主張している。

 5日にはPMFの支持者数百人が、政府の主要機関や議会などがあり厳重な警備が敷かれているグリーンゾーン(Green Zone)付近で、選挙結果に抗議するデモを実施。警察と衝突し、治安筋によると負傷したデモ参加者1人が搬送先の病院で死亡した。PMF筋は参加者2人が殺害されたとしている。

 保健省によると、この衝突で125人が負傷し、その大半が治安部隊のメンバーだった。

 6日にもグリーンゾーン近くで親イラン団体の支持者ら数百人によるデモが行われ、カディミ氏を「犯罪者」と非難し、肖像画を燃やすなどした。

 選挙の最終結果は数週間以内に確定する見通し。(c)AFP