【10月23日 AFP】21-22フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第1戦、スケート・アメリカ(Skate America 2021)は22日、米ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)で男子シングル・ショートプログラム(SP)が行われ、宇野昌磨(Shoma Uno)が89.07点で2位発進した。

 米国勢はヴィンセント・ゾウ(Vincent Zhou)が97.43点で首位に立ち、ジミー・マー(Jimmy Ma)が84.52点で3位につけた一方で、世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)3連覇中のネイサン・チェン(Nathan Chen)は、まさかの4位と出遅れた。

 2018年の平昌冬季五輪銀メダリストの宇野は、冒頭の4回転フリップが2回転となったが、その後の4回転トーループのコンビネーションジャンプを決めると、演技構成点ではゾウを上回り、優勝争いに踏みとどまった。

 一方、この3年間圧倒的な強さを誇ってきたチェンは、出場選手11人のうち最後に登場すると、冒頭の4回転ルッツで転倒。さらに4回転フリップのコンビネーションジャンプも失敗するなど散々な内容で、SPの自己ベストより約28点も低い82.89点にとどまった。

 演技を終えた後、両手で顔を覆ったチェンは「流れの中で何が悪かったのか、正確に見極める必要がある。自分に言い訳はしたくない。ミスを犯した。良い滑りではなかった」とコメントした。

 対照的に、1番手として演技に臨んだゾウは、自信をみなぎらせた演技で4回転ルッツと4回転サルコーの着氷に成功し、観客からスタンディングオベーションを受けた。

 2019年の世界フィギュアで銅メダルを獲得したゾウは、北京冬季五輪の予選を兼ねて先月ドイツで行われたネーベルホルン杯(CS Nebelhorn Trophy 2021)でも優勝している。

 佐藤駿(Shun Sato)は80.52点で5位だった。(c)AFP/Laurie Nealin