【10月19日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)のアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは18日、リーグによる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種義務化に選手協会(NBPA)が反対している状況にもかかわらず、選手の96パーセントが接種済みであると公表した。

 NBAの新シーズン開幕を19日に控えて記者会見に臨んだシルバー氏は、「選手のおよそ96パーセントがワクチンを打っている。シーズンが始まったら、もう少し数は増える見通しだ」と報道陣に明かした。

 新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐっては一部の選手が消極的な姿勢を示しており、特にブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)のスター選手であるカイリー・アービング(Kyrie Irving)が打つことを拒否して事実上の戦線離脱となるなど、2021-22シーズンの準備に大きな影響を及ぼしている。

 ネッツが本拠地を置くニューヨーク市では屋内活動においてワクチン接種証明書の提示を義務付けているため、アービングはホームゲームでプレーすることが不可能となっている。チームはその後、ワクチン未接種である限り同選手がホームでもロードでもプレーすることはないと明らかにした。

 シルバー氏は、アービングの置かれた状況をフェアと思うか聞かれると、「フェアなアプローチが正しい方法なのか私には分からない。なぜなら、このウイルスには何もフェアなことがないからだ」と述べた。

「このウイルスは誰に対しても見境がない。ニューヨークや他の都市が仕事場や行き先で人々にワクチン接種を求める法令を定めたのは、全く適切なことだと考えている」 (c)AFP