【10月13日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)のスター選手で、新型コロナウイルスのワクチン接種を断固として拒否しているカイリー・アービング(Kyrie Irving)について、チームは12日、試合だけでなくチーム練習にも参加させない方針を定めたことを発表した。

 ネッツのゼネラルマネジャー(GM)を務めるショーン・マークス(Sean Marks)氏は、「状況が変化し続けている点を考慮し、熟考を重ねた末、完全な形での参加が可能になるまでカイリー・アービングはチームとともにプレーも、練習もしないと決めた」と発表した。

「カイリーは個人として選択をし、われわれは彼個人の選択をする権利を尊重する。現在、彼はその選択によってチームにフルタイムで帯同することが難しくなっている。そしてチームとしては、どんなメンバーであれパートタイムでの参加は認められない」

 ケビン・デュラント(Kevin Durant)、ジェームズ・ハーデン(James Harden)とともにネッツのビッグ3を形成しているアービングだが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が続く中で、ニューヨーク市はワクチンを接種していないスポーツ選手は試合にも練習にも参加できないとする新たな規制を導入している。

 アービングは形式的にはロードゲームでの出場は可能だったが、今回の発表でその見込みもなくなった。ネッツは19日、王者ミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)とのロードゲームで新シーズンの開幕を迎える。

 12日に開いたビデオ形式の記者会見でマークスGMは、アービングをチームから外す以外の「選択肢はなかった」ことを認め、「最終的にはその通りだ。彼には選択肢があり、自分で決断した。そして私の仕事は、組織全体にとって最高と思える判断と選択をすることだ」と話した。

「そうした決断が、常に両手を広げ、サムアップで歓迎されるものとは限らない。難しい決断もある」

「カイリーにとっても、チームメートと一緒にいられなくなる決断を強いられるのは簡単ではなかったはずだ」 (c)AFP