【10月5日 AFP】メキシコで開催されていたU-23野球ワールドカップ(WBSC U-23 Baseball World Cup)に臨んだキューバ代表は4日、チーム史上最多の12人が失踪して選手団が約半分になる中で母国ハバナに帰国した。

 ベネズエラが優勝した同大会で、限られた人数でプレーしながらも4位に入ったキューバは、1996年にメキシコで行われた大会でも、国内リーグの強豪レオネス・デ・インドゥストリアレス(Leones de Industriales)のメンバー5人が脱走していたが、今回の失踪者はそのときを上回ってチーム史上最多人数となった。

 この状況を受けて、キューバの野球ジャーナリストはツイッター(Twitter)に、今大会は「『脱走者のワールドカップ』として記憶に残るだろう」と投稿した。

 キューバの野球界は長年、母国でしか栄光に輝けない多くの若手選手が、特に米大リーグ(MLB)など裕福なリーグからの誘いを受けて海外に逃れる事態に見舞われている。

 キューバでは国内のスター選手に対し、特に1962年から同国への輸出入を全面禁止している米国をはじめ、海外のチームでプレーすることを制限している。(c)AFP