【10月11日 AFP】人工知能(AI)とは、学習や意思決定といった人間の行為を再現するために機械やコンピューターをプログラミングする科学技術だ。

 目的達成のために取るべき行為を自律的に判断する「インテリジェント(知的)な」アルゴリズムなど、近年の技術的進歩によりAIは飛躍的に発展しており、日常生活にも着実に浸透している。

 スマートフォンはますます賢くなり、AIアシスタントは瞬く間に情報を見つけ出すことができる。自動運転によって交通の安全性が高まり、ヒューマンエラーのリスクはなくなるかもしれない。

 ロボットが病気の人の世話をし、冷蔵庫の中身をストックし、休暇の計画を立て、人間には危険な仕事をする効率的な世界が実現するかもしれない。

 AIの進歩は、ゲーム対戦や対局によっても測れ、機械がある種の「知的」なタスクを人間以上にうまくこなすことを証明した。

 チェスや囲碁で卓越した能力を示し、知的な機械を創るという人類の挑戦において大きな成果だと賞賛された。

 医学の分野では、がんなどの病気を人間の医師と同じように診断できるソフトウエアがすでに登場している。

 しかし、この「第4の産業革命」に労働者をどう適応させればいいのか、エコノミストや政策立案者は頭を悩ませている。

 人間がすることのほとんどをロボットができるようになれば、多くの人が職を失う恐れがある。野放しのままなら、高度な知能が人間を出し抜いて操るようになるとの懸念もある。

 いずれはロボット警官や軍事用殺人アンドロイドがSFの世界を飛び出して現実のものとなるかもしれないが、柔軟な人間の脳に匹敵する、あるいは超える知能が登場する兆しはまだない。

 日々の生活で、細かい状況を察して行動する社会的知能を持たせるには、まだ成すべきことが多い。(c)AFP