【9月28日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)のスター選手で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種に懐疑的な姿勢を示しているカイリー・アービング(Kyrie Irving)は27日、ウイルス対策規定により本拠地ニューヨークで開かれたメディアデーの参加を取りやめ、接種を受けたかどうか明言を避けた。

 アービングはビデオ会議サービス「ズーム(Zoom)」を介した記者会見で、「その件(ワクチン接種)はプライベートなままにしておきたい」とした上で、「何があろうと自分は毎日そこへ行き、リーダーの一人としてチームを引っ張っていくつもりだ」と強調した。

「これまでで最も高い集中力を保ち、注意散漫にならないようにする必要がある。この件をめぐって今以上に気を取られたり、騒ぎを大きくしたり、さらに感情的になったりするのは絶対に避けたい」

 ニューヨークでは8月、屋内スポーツのプロアスリートにワクチン接種を義務付ける条例が可決されており、未接種の選手はシーズン中のホームゲームに出場できなくなる可能性がある。

 そうした中で、アービングはこの日ワクチン接種に関する質問にはプライバシーの尊重を繰り返し求め、「前向きな意図と決意を持って、全力でこの姿勢を貫いていく」と語った。

 2021-22シーズンに向けて、ネッツは来月8日に本拠地バークレイズ・センター(Barclays Center)で最初のプレシーズンゲームに臨み、同19日に行われるレギュラーシーズンの開幕戦ではミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)のホームに乗り込むことになっている。

 NBAの選手ではアービング以外にも、ワシントン・ウィザーズ(Washington Wizards)のブラッドリー・ビール(Bradley Beal)やオーランド・マジック(Orlando Magic)のジョナサン・アイザック(Jonathan Isaac)、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)のアンドリュー・ウィギンス(Andrew Wiggins)らがワクチン接種を断固拒否したり、かなりためらったりしている。

 米誌ローリング・ストーン(Rolling Stone)によると、NBAではおよそ50~60人の選手がまだ1回目のワクチン接種を済ませていないという。(c)AFP