【9月26日 AFP】アフガニスタンで実権を握ったイスラム主義組織タリバン(Taliban)は25日、西部ヘラート(Herat)で拉致事件に関与したとして4人を殺害し、見せしめとして遺体をクレーンでつるした。地元政府高官が明らかにした。

 ヘラート州の副知事は同日、銃撃戦で殺害した遺体を複数の公共の場所につるしたと述べ、拉致は許されないことを示すための「見せしめ」だと説明した。ソーシャルメディアには、ピックアップトラック後部にのせられた複数の遺体とクレーンでつるされる遺体を捉えたイメージが投稿された。

 また市内の交差点で撮影された別の映像では、クレーンでつるされた遺体の胸部に「拉致の実行犯はこうして罰せられる」と書かれた紙が張られているのが確認できた。

 タリバンが実権を掌握して以降、こうした見せしめが行われたのは初めて。1996~2001年のかつての恐怖統治に似た手法をタリバンが採用していく兆候と受け止められる。

 公開された映像でヘラート州の副知事は「ここはイスラム首長国だ。誰もわが国家を害するべきではない。誰も拉致してはならない」と述べ、さらなる拉致事件が起きぬよう「見せしめとして遺体を市内の広場につるした。盗みや拉致などの行為に及んだ者はすべて罰せられることを明示した」と説明している。(c)AFP