【9月26日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン、Kim Yo-jong)党副部長は25日、北朝鮮と韓国の間で互いへの「尊重」と「公正性」が保証されれば、南北首脳会談を行う可能性があるとの談話を発表した。

 与正氏の談話は、2日続けて2回目となる。

 与正氏は24日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領が朝鮮戦争(Korean War)の正式な終結を呼び掛けたことを受け、その前に韓国は北朝鮮に対する「敵視政策」を撤回すべきだとの談話を発表していた。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、25日の談話で与正氏は、南北首脳会談は「公正性と互いへの尊重の姿勢が維持」されて初めて実現の可能性があるとした。

 また首脳会談と戦争の終結宣言に関する協議は「建設的な論議を経て、早期に」行うことが可能であるとし、南北が「互いに責め合ったり、舌戦を繰り広げて時間を無駄にしたりする必要はない」とした。

 韓国の「不平等な二重基準」の排除についても重ねて求めた。これは、北朝鮮の直近のミサイル発射に対する文氏の批判に向けられたものとみられる。韓国は今月15日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験に成功し、この先端技術を有する世界で7番目の国となったことがその背景にある。

 1950~53年の朝鮮戦争では、平和条約ではなく休戦協定が結ばれたため、厳密には半世紀以上にわたって戦争状態が続いている。(c)AFP