【9月23日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は22日、新型コロナウイルス対策に関するサミット(首脳会議)を主催し、新型ウイルスの流行収束に苦戦している国々に対し、ワクチン5億回分の「歴史的」追加寄付を行うと発表した。

 ホワイトハウス(White House)からオンラインで開かれたサミットでバイデン氏は、「これは全員の力が必要となる危機だ」と指摘。「米国は、第2次世界大戦(World War II)で民主主義の兵器庫であったように、ワクチンの兵器庫となる」と宣言した。

 追加寄付分のワクチンは米製薬大手ファイザー(Pfizer)製で、低・中所得国に配布される。米国のワクチン寄付数は11億回分となり、他の国々の寄付分をすべて合わせた数を上回る。

 バイデン氏は「われわれはすでに1億6000万回分のワクチンを100か国に出荷した」と説明。「米国で行った接種1回につき、世界で3回接種を行うことを約束する」と述べた。

 ホワイトハウスによると、バイデン氏は、2022年9月までに世界のすべての国で国民の70%が接種を受けられるよう、各国首脳に要請する予定。サミット冒頭でバイデン氏は、「他の先進国にもそれぞれの抱負を実行してもらう必要がある」と述べ、「中途半端な措置では、この危機を解決することはできない」と警告。ワクチンは寄付として提供する必要があり、「政治的な」付帯条件を付けてはいけないと強調し、中国などを暗に皮肉った。(c)AFP/Issam Ahmed with Sebastian Smith