【9月22日 AFP】フランスの検察は20日、5G(第5世代移動通信システム)基地局に放火したとして、カトリック教会の超保守派カプチン(Capuchin)修道会の修道士2人を訴追したと明らかにした。2人は5Gの電波による健康被害を訴えたかったとしている。

 訴追された2人は、南東部ローヌ(Rhone)地方のカプチン修道会の修道士。先週真夜中に、5G基地局1か所に火を付けたと供述している。翌日の夜、隣村の別の基地局に放火しようとしたところを、待ち伏せていた警察に拘束された。

 検察によると、被害はいずれも軽微だったという。

 ビルフランシュ(Villefranche)市のレティシア・フランカール(Laetitia Francart)検察官はAFPに対し、2人は5Gの有害性を警告したかったと話していると述べた。

 フランス各地で、健康被害があるとして5Gの基地局設置に対して反発が出ている。

 カプチン会も、2人ほど狂信的ではないもののその考えを支持しているようだ。

 修道会の広報担当者は地元紙ル・プログレ(Le Progres)に対し、5Gの電波は「人体に極めて有害で、2人は人類の幸福のために行動したかった」と説明した。一方、放火については別で、若気の至りだと話した。

 2人は39歳と40歳だった。(c)AFP