【9月20日 AFP】南アフリカ沿岸鳥保護財団(SANCCOB)は19日、南部ケープタウン郊外の海岸で、絶滅の恐れがあるケープペンギン63羽がハチに刺されて死んだと明らかにした。

 SANCCOBの獣医師、デービッド・ロバーツ(David Roberts)氏は「ケープペンギンの目の周りにハチに刺された痕を見つけた」と語った。「極めて珍しい事例で、めったに起こらない」

 ロバーツ氏はAFPに対し、現場にはハチの死骸もあったと述べた。

 ケープペンギンの死骸は17日に発見された。ケープタウン近郊の町サイモンズタウン(Simonstown)のコロニーに属していた。コロニー周辺は国立公園で、ケープミツバチも生態系に組み込まれている。

 南アフリカ国立公園管理局(SANParks)によると、死骸は解剖のためSANCCOBに送られ、サンプルが死因調査に回された。

 同局によると外傷はなかったが、検査の結果、すべての個体にハチに刺された痕が複数確認された。

 南アフリカ沿岸部と島部に生息するケープペンギンは、国際自然保護連合(IUCN)がまとめた「レッドリスト(Red List)」で絶滅の危険が高い「危機(EN)」に分類されている。(c)AFP