【9月18日 AFP】暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(Bitcoin)の採掘(マイニング)によって大量の電子廃棄物が発生し、「環境への脅威が高まっている」と指摘する研究論文が、「エルゼビア(Elsevier)」の科学データベースに発表された。

 共著者の一人、オランダ中央銀行のエコノミストのアレックス・デブリース(Alex de Vries)氏は17日、ビットコイン採掘に使用される高性能コンピューターの平均寿命はわずか1.3年で、iPhone(アイフォーン)などの電子機器に比べると「極めて短い」とAFPに語った。

 論文によると、今年5月までの1年間にビットコイン採掘によって生じた電子廃棄物の量は3万700トンで、「オランダのような国で生じる小型IT・通信機器の廃棄物量に匹敵する」。

 ビットコイン採掘競争を行うことで、マイニングマシンの処理能力はあっという間に劣化する。論文によると、ビットコインの価値が高まるほど、電子廃棄物の量も増える。

 2019年に世界で発生した電子廃棄物の量は5360万トンとなっており、ビットコイン採掘で生じた廃棄物が占める割合はまだ小さい。(c)AFP