【9月13日 AFP】21F1第14戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2021)は12日、決勝が行われ、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)とメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)がクラッシュでリタイアを強いられる中、マクラーレン(McLaren)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が優勝を果たした。

 恐ろしいクラッシュを引き起こしたとして、ドライバーズ選手権でハミルトンに5ポイント差をつけて首位に立っているフェルスタッペンには、2週間後の第15戦ロシアGP(Russian Grand Prix 2021)で3グリッド降格のペナルティーが科されることになった。

 ポールポジションからのスタートとなったフェルスタッペンをスタートでかわしたリカルドは終始レースをリードし、同じくマクラーレンのランド・ノリス(Lando Norris)が2位でフィニッシュした。

 マクラーレン勢の優勝は2012年以来で、ワンツーフィニッシュは11年ぶりとなった。

 ピットストップを終えてトラックに戻ったばかりの26周目に、フェルスタッペンがハミルトンを無理やり追い抜こうとしたことで、リカルドの2018年のモナコGP(Monaco Grand Prix 2018)以来となる優勝への道が開けることになった。

 ターン1のシケインでソーセージカーブと呼ばれる縁石に押し出されたフェルスタッペンのマシンは宙に舞い、後輪がハミルトンのマシンの上に乗り上げたが、頭部保護システム「Halo」がハミルトンの頭を守った。

 両者はグラベルに滑り込み、リタイアを余儀なくされた。

「きょうはとても幸運だと感じる」と話したハミルトンは、「Haloが私と首を救ってくれたことを神に感謝する」と続けた。

 7度の年間優勝を誇るハミルトンはまた「まだここにいられることにとても感謝している。誰かがきょうの私を見守ってくれたことを、信じられないほど幸福に思う」と述べた。

 スチュワードが両ドライバーに聴取を行った結果、ハミルトンの走行ラインによってフェルスタッペンは縁石に乗り上げたものの、フェルスタッペンが「レースする余地の権利」を得るにはドライビングを試みるのが遅すぎたという裁定が下された。

 スチュワードはまた、フェルスタッペンに「圧倒的に責任があった」と述べた。

 大混戦となった今回のレースでは、レッドブルのセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)に5秒のタイムペナルティーが科されたため、ハミルトンのチームメートであるバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)が3位に入った。(c)AFP