【9月11日 AFP】米疾病対策センター(CDC)は10日、新型コロナウイルス変異株「デルタ株」が主流になって以降、ワクチン接種完了者は未接種者と比較して入院リスクが10分の1、死亡リスクが11分の1だったとするデータを発表した。

 CDCは計3本の研究論文を発表しており、いずれも重症化を防ぐ上でワクチンが有効だと強調している。

 CDCのロシェル・ワレンスキー(Rochelle Walenksy)所長は10日の会見で、「これまでの研究で示されているように、ワクチン接種は有効だ」と述べた。

 一つ目の研究では、デルタ株が主流になる前(4月4日~6月19日)と後(6月20日~7月17日)の二つの期間で米国の13管区で発生した症例数十万件を比較した。接種完了者の感染リスクはわずかに増え、未接種者と比較すると11分の1から5分の1に上昇していた。

 別の研究では、6~8月に400以上の病院、救急外来、緊急診療所でワクチンの効果を評価し、製薬会社別に結果を分類した。

 入院が必要なほどの重症化を防ぐ効果が最も高かったのはモデルナ(Moderna)製で95%、次いでファイザー(Pfizer)製の80%。最も低かったのがジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)製の60%だった。

 同効果は全年齢層で見ると86%だったが、75歳以上に限ると76%に低下していた。(c)AFP