【9月10日 AFP】米フェイスブック(Facebook)と眼鏡ブランド「レイバン(Ray-Ban)」は9日、写真撮影などが可能なスマートグラスを米国などで発売した。スマートグラス市場参入の第一歩としている。

「レイバン・ストーリーズ(Ray-Ban Stories)」は、フレーム前面にカメラが搭載されており、テンプル(つる)のボタンを押すか、音声操作により、写真や動画を撮影できる。アプリを使ってフェイスブックへの接続も可能。

 レイバンを展開する仏眼鏡大手エシロール・ルクソティカ(EssilorLuxottica)によると、1952年に誕生した定番フレーム「ウェイファーラー(Wayfarer)」のデザインに「クールなテクノロジー」を盛り込んだ。

 スマートグラス市場をめぐっては、2013年に米グーグル(Google)が発売した「グーグル・グラス(Google Glass)」の内蔵カメラがプライバシー保護の観点から反発を招き、一般消費者向けではなく業務用に転換せざるを得なかった。

 レイバン・ストーリーズではプライバシー保護のため使用中は周囲に分かるようライトが点灯する。また、拡張現実(AR)効果は搭載されていない。

 フェイスブックの最高経営責任者(CEO)マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏は「現実世界の風景に、データやグラフィックを追加する未来型アイウエアの開発に向けた試みの初期の一歩だ」と述べている。

 価格は299ドル(約3万3000円)からで、オーストラリア、英国、カナダ、アイルランド、イタリア、米国で販売される。(c)AFP/Glenn CHAPMAN