【8月30日 AFP】米軍は29日、アフガニスタンの首都カブールで、爆発物を積んだ車両を標的とした空爆を行った。この空爆で民間人が犠牲者になったとの報道があり、米中央軍(CENTCOM)は同日、調査を行っていると発表した。

 発表に先立ち、米CNNは、米軍の空爆で子ども6人を含む一家9人が死亡したと報じた。AFPはこの報道内容について確認できていないが、現地メディアでも民間人に複数の死者が出たと伝えている。

 カブール市内には今も、アフガン全土を制圧したイスラム主義組織タリバン(Taliban)から逃れようとする人々が多数滞在している。

 米中央軍のビル・アーバン(Bill Urban)報道官は、民間人が犠牲になったとの報道があることは把握しているとしつつ、カブールの空港近くで26日に起きた自爆攻撃で犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のアフガン分派「イスラム国ホラサン州(IS-Khorasan)」に言及。「現在、空爆の成果を評価している。この空爆によって、空港に対するISIS-K(ISホラサン州の別名)の差し迫った脅威を阻止できたと確信している」と述べた。

 その上でアーバン氏は、「車両を破壊した結果、大規模かつ強力な爆発が起きたことも認識している。車両に大量の爆発物が積まれていたとみられ、それにより犠牲者が増えた恐れがある」と説明。現在、調査を進めているとし、「罪のない命が失われたのであれば、極めて遺憾に思う」と語った。

 映像は米軍による空爆を受けたとみられる車両の残骸、30日撮影。(c)AFP