【8月26日 AFP】ベン・ウォレス(Ben Wallace)英国防相は25日、アフガニスタンで動物保護施設を運営する英国人男性に対し、約200匹の犬や猫を首都カブールからチャーター機で退避させることを許可すると発表した。

 カブールでは31日の米軍アフガン撤退期限を前に、大勢の人々がイスラム主義組織タリバン(Taliban)から逃れようとしており、そうした中で元英海兵隊員のペン・ファージング(Pen Farthing)さんが始めた動物退避の試みは批判を呼んでいた。

 ファージングさんはアフガニスタンに従軍した後、カブールで動物保護団体「ナウザド(Nowzad)」を設立し、猫や犬、ロバを保護している。現在もカブールに滞在しており、団体のスタッフとその家族、そして約200匹の犬猫を退避させるべく、「箱舟作戦(Operation Ark)」と名付けた運動を開始し、クラウドファンディングで飛行機のチャーター費用を調達した。

 ウォレス国防相は以前、15日にカブールを制圧したタリバンからの報復を恐れる多くの人々が空港の外で待機する中で「人よりもペットを優先する」のは間違っていると述べていた。だが25日朝、ツイッター(Twitter)への投稿で、ファージングさんの下で働くアフガン人スタッフの出国手続きを許可したと説明。手続きが済み、「もし彼(ファージングさん)が動物を連れて到着した場合、われわれは彼の飛行機のための枠の確保を試みる」とし、動物退避に当たっての「制約要因」は一連の退避便運航の流れを維持する上での問題であり、「飛行機の定員ではなかった」と強調した。(c)AFP