【5月17日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft)創業者のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が2020年3月に同社取締役を退任した際、取締役会が同氏と女性従業員との不倫関係をめぐって調査を行っていたと、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が16日に報じた。

 WSJが関係筋の話として伝えたところによると、「取締役会は2020年、ビル・ゲイツ氏が過去にマイクロソフトの女性従業員と恋愛関係にあったことを不適切とみなし、調査を進める中で、ゲイツ氏が取締役を退任する必要があると決定した」という。

 ゲイツ氏の広報担当者は、同紙に対し「20年近く前の関係で、友好的に終わった」と説明している。

 ゲイツ氏は今月3日、27年間連れ添った妻のメリンダ・ゲイツ(Melinda Gates)氏との離婚を発表した。2人は、約20年前に共に設立した世界の貧困と病気の克服を目指すビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation)の共同会長を務めている。

 マイクロソフトの広報担当者はAFPに対し、「ビル・ゲイツ氏が2000年に従業員と親密な関係を始めようとした」件について、2019年下半期に会社に告発があったと説明。「取締役会の委員会が徹底的な調査を行うため、外部の法律事務所の助けを借りてこの問題を検討した」と述べた。

 WSJによると一部の取締役は、未成年の人身売買の罪で起訴され勾留中に自殺したジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告とゲイツ氏との関係についても問いただした。ゲイツ氏のチームは、エプスタイン被告とは「慈善事業絡みの理由」で会っただけで、「そのことを後悔している」と取締役会に断言したという。(c)AFP