【5月15日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は14日、東京五輪に関して決心がつかないでいると明かし、アスリート側としては大会が開催されるのか明確になることが必要だと話した。

 これまで数々の偉業を成し遂げてきた39歳のフェデラーは、五輪シングルスの金メダルが唯一欠けているメジャータイトルとなっているが、東京五輪が中止になっても理解できると話している。フェデラーはスイスのテレビ局Leman Bleuに対し、状況は「難しい」とした上で、「われわれの耳にはあまり情報が入ってきていない。だから、東京では大勢の人が開催に反対しているという話を耳にしているけれど、大会は行われるという心構えでいる」と語った。

 膝の故障で1年以上戦列を離れていた中、次週のジュネーブ・オープン(Gonet Geneva Open 2021)が復帰2戦目となるフェデラーはまた、「正直なところ、どう考えるべきか分からない」と話し、「五輪にはぜひとも出場したい。スイスのためにメダルを勝ち取ることは、とても名誉なことだ」としながらも、「だけど、現状を踏まえて開催されなくても、自分は率先して理解する」と強調した。

 フェデラーは「とにかく、選手としては開催されるのかされないのか、その決定が必要だ」と述べ、「現時点では開催されるという印象を持っている。状況が流動的なのは承知している。それに、アスリートとして出場するかどうか決めることもできる。反対の声が多いと感じたら行かない方がいいかもしれない。どうなるかな」と語った。

 一方、2008年北京五輪の男子シングルスで優勝したラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は11日、「状況」を判断する時間がほしいとして、東京五輪への参加についてはまだ決めかねていると認めた。

 また、10日には女子のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が出場に慎重な姿勢を示し、大坂なおみ(Naomi Osaka)と錦織圭(Kei Nishikori)も、東京五輪を開催すべきかどうか疑問を投げ掛けていた。(c)AFP/Robin MILLARD