【4月22日 AFP】米製薬大手ファイザー(Pfizer)の新型コロナウイルスワクチンの偽造品が、メキシコとポーランドで摘発された。1回分2500ドル(約27万円)で販売されたものもあったという。米紙の報道を、ファイザーと当局者が認めた。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、メキシコの診療所では約80人が偽ワクチンの接種を受けた。体に害はなかったとされるが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への効果はゼロだ。

 メキシコ政府のCOVID-19担当報道官は、ソーシャルメディアで偽ワクチン1回分が最高2500ドルで販売されているのをサイバー犯罪対策課が摘発し、数人が逮捕されたと述べた。

 当局によると、偽ワクチンの小瓶がクーラーボックスから見つかった。

 ファイザーは、ポーランドでも偽ワクチンが押収されたことを確認した。小瓶の中身はしわ取り美容液だったとみられている。

 同社の広報担当者は米ABCニュース(ABC News)に対し、「電子商取引の簡便性とインターネットの匿名性が助長するこうした環境では、COVID-19のワクチンや治療に関連した詐欺や偽造、その他の違法行為がさらにまん延することを認識している」と述べた。(c)AFP