【4月20日 AFP】インドのデリー首都圏政府は19日、猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、首都ニューデリーで同日夜から1週間、ロックダウン(都市封鎖)措置を導入すると発表した。一方、米国では少なくとも1回の新型ウイルスワクチン接種を受けた人の数が全成人の半分に達した。

 インドでは感染者の大幅増が続き、病床が不足。政府は、経済に打撃をもたらす制限措置の再導入を強いられている。ロックダウンを発表したデリー首都圏のアルビンド・ケジリワル(Arvind Kejriwal)首相は「今ロックダウンを実施しなければ、われわれはさらに大きな惨事を目にすることになる」と述べた。

 人口13億人のインドでは、1日の新規感染者数が19日、27万3810人と過去最多を記録。5日連続で20万人を超えた。累計感染者数は1500万人余りと、世界で2番目に多い。同国政府は19日、感染拡大を阻止するため、新型コロナウイルスワクチン接種の対象を5月1日から全成人に拡大すると発表した。

 インドでの感染増加を受け、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は今月予定していた訪印を中止。英国は19日、インドを渡航禁止対象国の「レッドリスト」に追加し、英国とアイルランド国籍の人を除き、インドからの入国をすべて禁じると発表した。

 一方、死者数と感染者数が世界で最も多い米国では18日、ワクチン接種を少なくとも1回受けた人の数が、全成人の半分に当たる約1億3000万人に到達。同国の接種計画は大きな節目を迎えた。米国では世界でも特にワクチン接種が進んでおり、19日からは18歳以上の人すべてが接種対象となる。

  映像は1週間のロックダウンを控え、帰省するためにバスターミナルに集まった人々。インド・ニューデリーで19日撮影。(c)AFP