【4月15日 AFP】中国が台湾に対して敵対的姿勢を強める中、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が台湾に派遣した非公式の代表団は15日午前、台北で蔡英文(Tsai Ing-wen)総統と会談した。バイデン政権発足後、元高官らが派遣されるのは初めて。

 派遣されたのは、リチャード・アーミテージ(Richard Armitage)、ジェームズ・スタインバーグ(James Steinberg)両元国務副長官、クリストファー・ドッド(Christopher Dodd)元上院議員の3人。

 ドッド氏は会談で、「米国と台湾のパートナーシップは、かつてないほど強固になっていると確信を持って言うことができる」と述べ、「バイデン政権は頼れる、信用に足る友人であることが分かるだろう」と続けた。

 さらに、「バイデン政権は台湾の国際活動領域の拡大と、自主防衛分野への投資を支援すると確信している」と述べた。

 中国の台湾に対する威嚇行為はこの1年で大幅に増えており、最近では毎日のように台湾の防空識別圏に戦闘機や核爆弾を搭載可能な爆撃機が侵入している。

 蔡総統はドッド氏に対し、「中国は最近、軍用船や航空機を台湾周辺海空域に頻繁に派遣している」と述べ、「これらの行為はインド太平洋地域の現状を変え、地域の平和と安定を脅かす」と強調した。(c)AFP