【4月13日 Xinhua News】中国の配車サービス大手、滴滴出行(ディディ)の子会社で自動運転事業を手掛ける滴滴自動駕駛はこのほど、同社のテスト車両が、世界で初となるセーフティードライバーが介入しない5時間連続の自動運転を実施した際の動画を公開した。同社の孟醒(Meng Xing)最高執行責任者(COO)は動画公開に合わせ、米オンライン教育サービス、ユーダシティのセバスチアン・スラン創業者兼会長を招き、動画上の技術注目点についてオンラインで討論した。スラン氏はグーグルの自動運転プロジェクトの創設者でもあり「自動運転の父」として知られる。

 動画は昼から夕方、夜にかけて撮影された。テストは上海市嘉定区で行われ、人通りの多い商業エリアや工業団地、オフィス街、住居地などを走行した。

 5時間の走行でテスト車両は、環境認識や意思決定、経路計画、車両制御など各方面で安定した性能を発揮。スラン氏も車両の動作を高く評価し、動画には自動運転技術の世界最先端水準が示されていると称賛した。

 今回のテストでは、狭路での追い越し、信号のない交差点での左折(中国は右側通行)、大きな交差点でのUターンなど複雑な動作が求められたほか、高度な環境認識力を必要とする逆光での連続走行も含まれた。

 開発チームは今回のバージョンを開発する過程で、テストデータを踏まえた研究開発に加え、機械学習アルゴリズムを用いてテスト区域を走行する一般車両に関する大量のデータを分析。歩行者や自転車、自動車など交通参加者の行動予測の正確性を高め、自動運転車両の交差点での処理能力を改善した。(c)Xinhua News/AFPBB News