【4月9日 AFP】スペイン政府は8日、首都マドリードで競売に掛けられる予定だった絵画が、イタリアの巨匠カラバッジョ(Caravaggio)による所在不明の傑作である可能性があるとして、競売を阻止した。

 作品は17世紀の油絵で、十字架にかけられる直前のイエス・キリスト(Jesus Christ)が描かれている。

 ホセ・マヌエル・ロドリゲス・ウリベス(Jose Manuel Rodriguez Uribes)文化相が競売の数時間前になって、この絵がカラバッジョ作品である可能性が示されたとツイッター(Twitter)で明らかにした。

 オークションカタログには「(スペイン画家)ホセ・デ・リベラ(Jose de Ribera)の弟子」の作品で、最低入札価格は1500ユーロ(約19万円)と記されていた。

 カラバッジョの絵画では、2014年にフランスの民家の屋根裏にあった古いマットレスの下から「ホロフェルネスの首を斬るユディト(Judith and Holofernes)」という作品が見つかり、2019年に競売に掛けられる2日前に外国人収集家に売却されるという出来事があった。同作には1億7000万ドル(約190億円)の価値があると推定されている。(c)AFP