【4月7日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州議会は6日、同国サッカーの聖地マラカナン・スタジアム(Maracana Stadium)の正式名称をサッカー界のレジェンド、ペレ(Pele)氏(80)の名を取って改称する法案を撤回することを決めた。

 法案は3月9日に議会で可決されていたが、起草者であるアンドレ・セシリアーノ(Andre Ceciliano)議員がクラウディオ・カストロ(Andre Ceciliano)州知事代理に対し、法案に署名するのではなく拒否するよう要請するという、異例の行動を取ったという。

 法案に従えば、マラカナンはペレ氏のフルネームとニックネームの「王様ペレ」を合わせた「エジソン・アランチス・ドゥ・ナシメント - ヘイ・ペレ(Edson Arantes do Nascimento - Rei Pele)」となる予定だったが、国が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で大きな打撃を受け、公衆衛生の危機にある状況で、時間を割いて話し合うような事柄なのかという批判の声が上がっていた。

 左派・労働党のセシリアーノ議員は、「私としては、サッカーの王様で、史上最高の選手に敬意を表したいというつもりだったが、マラカナンはこれからもずっとマラカナンと呼ばれる」と話している。(c)AFP