【3月26日 AFP】ロシアの野党勢力指導者で、矯正労働収容所での懲役2年半の刑に服しているアレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏(44)は25日、自身の健康状態が悪化しており、収容所運営側から睡眠を奪われる「拷問」を受けていると主張した。支援者らは、同氏の生命に危険が及んでいると訴えている。

 同氏は25日、代理人弁護士を通じ、不当な扱いを受けているとして正式に苦情を申し立て、「私の健康状態が悪化したのは、連邦刑執行局(FSIN)職員の行為と怠慢が直接の起因だ」と訴えた。

 また別の苦情申し立てでは、脱走の恐れがあるとされる自身に対して看守らが毎晩8回にわたり独房にいることをカメラに向け報告しており、そのたびに睡眠が阻害されていると主張。「つまりは、私は睡眠を奪われる拷問を受けている」と訴えた。

 代理人弁護士のオルガ・ミハイロワ(Olga Mikhailova)氏によると、ナワリヌイ氏は背腰部と右脚に強い痛みを抱えている。痛みは1か月ほど前から続き、右脚は感覚を失いかけているという。

 収容所側は25日、ナワリヌイ氏は医療チームによる診察を受けており「健康状態は良好で安定している」と発表していた。(c)AFP