【3月21日 AFP】英ロンドンで20日、新型コロナウイルス対策で継続中のロックダウン(都市封鎖)に抗議する数千人規模のデモが行われ、ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service)は外出制限措置に違反したなどとして36人を逮捕したと明らかにした。

 抗議デモは20日昼ごろにロンドンのハイドパーク(Hyde Park)で始まった。数千人が集まったとみられている。

 ロンドン中心部でデモ行進が行われた後、約100人がハイドパークに戻った。そこで小競り合いや、警官に向けて瓶や缶を投げる行為が偶発的に発生したと報じられている。

 英国は1月初めから新規感染者数、入院患者数、死者数が急増した。イングランドではその頃から新型コロナ対策のロックダウンが実施されている。

 その後、状況が大幅に改善したため、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は先月、厳格な「ステイホーム」命令を今月末までに終わらせるなど、段階的な規制緩和を発表していた。

 コロナ対策の制限措置に抗議する数百~数千人規模のデモは何度も起きており、少数の逮捕者が出ることも珍しくない。しかし、ロンドン警視庁の警官に誘拐・殺害されたとされる女性を追悼するため多数の女性が参加した今月13日の集会で、警察が参加者を押さえつけ、4人を逮捕したことへの怒りもあり、20日のデモについても警察には厳しい視線が向けられている。

 また最近は、コロナ禍の中での抗議行動を法的に抑制することについても改めて議論が起きていた。(c)AFP