【3月19日 AFP】欧州南天天文台(ESO)は18日、木星の極域の成層圏に吹くジェット気流の観測に初めて成功した。公開された想像図では、ジェット気流の速度が示された。

 木星の低層大気には雲の帯(しま模様)があり、それを頼りにこれまでも風の観測が行われていたが、成層圏には雲がないことから同様に調べることが難しかった。しかし今回、1994年のシューメーカー・レビー第9彗星(すいせい、Shoemaker–Levy 9)の木星衝突でもたらされた「残骸」を手掛かりに観測を行い、計測に成功。分析の結果、木星の極域に時速1450キロのジェット気流が吹いていることを突き止めた。(c)AFP