【3月18日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するアルファタウリ(AlphaTauri)のルーキー、角田裕毅(Yuki Tsunoda)は17日、F1デビューとなる来週の開幕戦では大胆な走りを見せたいと話し、「全てを出し切る」と誓った。

 20歳の角田は先日の合同テストでレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)に次ぐ全体2番手タイムをたたき出し、5番手だったメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)ら多くの選手を上回った。

 28日に決勝が行われる開幕戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2021)では勢いをそのままに、結果的に失敗につながったとしても攻撃的な走りを見せると宣言している。角田はこの日行われたオンラインの記者会見で、「とりあえず、僕が今持っているパフォーマンス全てを出し切って、最初からプッシュし、あまりミスを恐れずにガンガン攻めていきたいと思います」と話した。

 開幕戦の舞台にもなっているバーレーン・インターナショナル・サーキット(Bahrain International Circuit)での合同テスト3日目に91周を走行した角田は、2番手となる1分29秒053を記録。自身のアイドルでもある総合優勝7度のハミルトンを上回る結果については謙虚に受け止めているが、弾みがついたとも認めている。

 2014年の小林可夢偉(Kamui Kobayashi)以来となる日本人F1ドライバーとなった角田は、「テストですけど、トップ3に入れたことはうれしい。自信につながりますし」と述べた。

「チームのやっていることも違うので調子が良いとかは分からないですけど、自分のドライビングは徐々にタイムを上げることができましたし、とにかく自分の走りに集中してトップ3に入れたことは自信につながりました」

 身長159センチと小柄な角田は昨年12月、F1マシンのパワーとダウンフォースに耐えられる体づくりを冬の間にしなければならないと語っていた。

 同月行われたテストで123周を走行した後には、頭を「持ち上げることもできなかった」と漏らしていたが、トレーニングの成果はすでに表れつつあるようで、「疲れはあまり感じなかったので、そこはすごく成長しているかなと思います」と話している。(c)AFP