【3月6日 AFP】デンマーク環境保護庁は5日、新型コロナウイルスの変異株対策で殺処分され、性急に埋められたミンクの死骸が、環境汚染を引き起こしていると発表した。

 同庁は環境の予備調査結果を公表し、「ミンクを埋めた穴の下から、死骸から出た成分が検出された。(中略)汚染物質を集めて浄化する最初の措置が取られている」と発表した。現時点で飲料水が汚染される危険性はなく、ミンクを埋めた穴の下の地下水はくみ上げて消毒するという。

 ミンクは、同国西部の2か所に埋められている。その1か所では32の穴のうち3つで、もう1か所では26の穴のうち1つで汚染の兆候がみられた。汚染の主要因はアンモニアと過剰な窒素だった。 

 デンマークは世界最大のミンク毛皮輸出国。ミンクから新型ウイルスの変異株が検出されたため、デンマーク政府は昨年、国内で飼育されている全てのミンク1500万匹を殺処分する措置を発表し、ミンクの飼育を2022年1月1日まで禁止している。昨年12月には、新型コロナウイルスの変異株対策で殺処分したミンクの死骸について、環境汚染を防ぐため、ウイルスの感染リスクがなくなるのを待って400万匹の死骸を掘り起こして焼却することを決めていた。(c)AFP