【2月17日 AFP】南アフリカが、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)と英オックスフォード大学(University of Oxford)が共同開発した新型コロナウイルスワクチンをアフリカ連合(AU)に提供することが分かった。ズウェリ・ムキゼ(Zweli Mkhize)保健相が16日、議会で明らかにした。アストラゼネカ製ワクチンは南ア変異株に対して効果が低いとみられる研究結果を受けたもの。

 南アフリカは、今月開始予定だったアストラゼネカ製ワクチンの接種を一時中止している。同ワクチンは、南ア変異株による軽症~中等症の症状を防ぐ効果は低いとの臨床試験結果が7日に明らかになっていた。

 ムキゼ氏は「わが国が購入した(アストラゼネカ製)ワクチンはアフリカ連合に提供され、ワクチンの獲得に関心を示している国々に分配される」と議会で述べた。「(購入費用は)無駄で無益な支出にはならない」

 アフリカ連合は、感染力の強い南ア変異株が拡大していない各国に対し、アストラゼネカ製ワクチンの接種を勧告している。

 マラウイはすでにアストラゼネカ製ワクチンを購入する姿勢を示しているが、配送日程は決まっていない。

 南アフリカは現在、米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチンを接種する方向で動いており、16日夜に届いた8万回分を含む900万回分を確保している。(c)AFP