【2月12日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の主催者と国際自動車連盟(FIA)は11日、2022年から2025年までのエンジン開発を一時凍結することで合意に至ったと明らかにした。FIAが開いたF1委員会の会議では、2026年に予定されていた同競技のレギュレーション改定が1年前倒しされた。

 F1委員会はプレスリリースで、今回の提案が全チームとパワーユニット(PU)供給メーカーによって全会一致で合意に至ったことを明かし、「従って、2022年のスタートからエンジン開発は凍結される」と述べた。

 この決定は、レッドブル(Red Bull)とアルファタウリ(AlphaTauri)にPUを供給しているホンダ(Honda)が、2021年限りでF1から撤退することを受けてのものとなっている。両チームはホンダのPU使用を継続すべく、同社の開発技術を購入することを目指しているが、今後数年間の開発に必要な資金が不足している。

 そこでエンジン開発が凍結されれば、両チームにとってはメルセデスAMG(Mercedes AMG)をはじめ、フェラーリ(Ferrari)やアルピーヌ(Alpine F1、旧ルノー<Renault>)との競争において、ある程度の公平性が保たれることになる。

 2025年に予定されているエンジンのレギュレーション変更に備え、F1では現行および将来のエンジン供給メーカーや燃料サプライヤーを含め、「ハイレベルな作業グループが設立」されている。

 すでに設定された新しいPUの目的には、「環境の持続可能性」や社会と自動車業界との関連性、そして「完全に持続可能な燃料」などが掲げられている。F1はまた、コスト削減に加え、新たなエンジン供給メーカーにとってより魅力的な競技になることを目指している。(c)AFP