【2月10日 Xinhua News】中国IT大手、浪潮電子信息産業と米調査会社IDCはこのほど、各国の計算力水準を総合的に評価した「2020世界計算力指数評価報告」を発表した。計算力指数は経済やデジタル経済と計算力の相互けん引、共同発展を評価したもので、米国が75点で1位、中国が66点で2位となり、日本が55点、ドイツが52点、英国が47点で続いた。

【関連記事】中国の量子コンピューター、世界最速スパコンで6億年要する計算を200秒で完了

 対象国は中国、米国、日本、ドイツ、英国、フランス、オーストラリア、ブラジル、ロシア、南アフリカの10カ国で、計算能力や計算効率、応用水準、インフラサポートの4指標から評価した。

 2015年の結果と比べ、計算力指数の上昇幅が大きかったのは中国、フランス、日本の3カ国で、中国は4指標がいずれも大幅に上昇し、平均年間上昇幅は30%に迫った。

 人工知能(AI)の計算力と科学計算力は、国の最先端の計算力を反映した指標であり、サンプル国ではコンピューティング市場全体に占めるAIコンピューティングの割合が15年の7%から19年には12%へと増加しており、24年には23%に達する見通しとなっている。注目すべきは、中国のけん引力が最も顕著な点で、サンプル国の15〜19年のAIコンピューティング市場支出増加額の約50%を中国が占めており、中国では計算力全体に占めるAIコンピューティングの割合が14%に達した。

 リポートでは、中国が戦略面でAIを重視しており、AIを発展のチャンスとしてコアコンピタンスを高めようとする企業の切実な願いを示していると分析。データ量の激増やアルゴリズムの複雑化に伴い、AI計算力は極めて重要になっており、各国のAI産業の発展を大きく推進すると指摘した。(c)Xinhua News/AFPBB News