【1月28日 AFP】今年の投票で米国野球殿堂(Baseball Hall of Fame)入りを再度逃した米大リーグ(MLB)の元投手カート・シリング(Curt Schilling)氏が、来年の選考から自身を除外してほしいと求めたことについて、投票を行う全米野球記者協会(BBWAA)は27日、同氏は候補リストにとどまるべきだとの見解を示した。

 ワールドシリーズを3度制した経験を持つシリング氏は、BBWAAによる今年の投票で得票率71.1パーセントを記録するも、殿堂入りに必要な75パーセントには16票及ばず、資格最終年となる2022年の候補から外してほしいという意思を明らかにした。

 フェイスブック(Facebook)上で野球殿堂に宛てたメッセージを公開したシリング氏は、「存在しない、過去にも一度も存在しないカート・シリングという人間をメディアがつくり上げた」と記し、報道における自身の描かれ方を批判した。

 これに対し、BBWAAの財務部門を担当するジャック・オコンネル(Jack O'Connell)氏は、シリング氏を候補リストから外すことは「ルール違反」になると発表し、「協会は85年にわたってルールを守ってきた。従って、今後もそれを続けるべきだ」と述べた。

 20年におよぶ選手キャリアで6度のオールスター出場を誇るシリング氏はポストシーズンで好成績を収めており、5シーズンで計12シリーズに出場し、防御率2.23、勝率.846という数字をマークしている。

 しかし、人種差別や不寛容を非難された過去の騒動が原因となり、これまで票を集めるのに苦労している。最近では、今月初めに米連邦議会議事堂に乱入したドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の支持者を擁護する内容をツイッター(Twitter)に投稿し批判を浴びていた。(c)AFP