【1月27日 Xinhua News】中国貴州省(Guizhou)文物考古研究所はこのほど、同省銅仁市(Tongren)にある先秦時代の方田壩(ほうてんは)遺跡で祭祀(さいし)用の礼器「牙璋(がしょう)」が出土したと明らかにした。

 牙璋は長方形の器物で、先端が刃状になっており、柄の部分にのこぎりの刃のようなギザギザがついている。黄河中・下流の中原地域が発祥とされており、長江沿岸や西南、華南地区でも出土しているが、同省での出土は初めてだという。

 遺跡は同市碧江区(Bijiang)壩黄鎮(Bahuang)坪茶(へいちゃ)村にあり、2020年7月に発掘が始まった。錦江流域の約10万平方メートルに分布しており、これまでに2千平方メートルを発掘。遺構85カ所を確認し、石器200点余り、土器10点余りが出土した。

 発掘プロジェクトの責任者、陳卿(Chen Qing)氏は今回の発見について、錦江流域の古代文化の様相と発展の特徴に関する研究を促進するとともに、当時の人々の生活習慣や文化を理解する貴重な資料になると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News