【1月27日 AFP】イタリア政府は26日、国際オリンピック委員会(IOC)からの処分を避けるべく、イタリアオリンピック委員会(CONI)の独立性を保障する法案を国会に提出した。

 IOCは27日の理事会でこの件を話し合う予定で、イタリアは政府がCONIの独立性を尊重していないとみなされ、処分される可能性に直面している。

 これを受け、ビンチェンツォ・スパダフォーラ(Vincenzo Spadafora)スポーツ相は「CONIの自治を保障する法案を閣議決定した」と話し、「最終的に法律として成立するかは、これで議会次第だ」と続けた。

 IOCは2019年夏、CONIの運営に政府が干渉するリスクについて警告し、各国オリンピック委員会の独立性は五輪憲章の重要な要素であると強く訴えた。問題の発端は、CONIの人事や特に財政部門の資金を管理する組織が、2018年に政府の直轄になったことにある。

 IOCは2019年夏に警告を出して以降、この問題についてイタリア政府に複数回書簡を送っている。IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、昨年9月に同国イモーラ(Imola)で開催されたUCIロード世界選手権大会(2020 UCI Road World Championships)の場で懸念を表明していた。

 スパダフォーラ氏は「わが国の長く輝かしいスポーツと民主主義の歴史を考慮しても、厳しい処分があす(27日)下る可能性は低かったが、あらゆる疑念を打ち消し、『CONIの独立性』の問題を解決すべく、本日決定を下した」と話している。(c)AFP