【1月26日 AFP】アフリカ・モザンビーク中部に23日未明、サイクロン「エロイーズ(Eloise)」が上陸し、大きな被害が出ている。国連人道問題調整事務所(OCHA)は25日、約7000人が避難を余儀なくされ、家屋5000棟が倒壊・破損したと発表した。

 エロイーズは23日午前2時半(日本時間同9時半)ごろ、風速44メートルの強風を伴って上陸し、中部の港湾都市ベイラ(Beira)や近隣のブジ(Buzi)地区に豪雨をもたらした。強風は収まったが、災害当局や援助機関によると大規模な洪水が起きている。

 国の災害対応チームは24日、少なくとも6人が死亡、12人が重傷を負ったと発表した。ただ、被害の全容はまだ明らかになっておらず、死傷者は今後増える恐れがある。

 主要な通信システムは多くが機能しておらず、現地の国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の緊急支援チームは迅速かつ効果的な支援を行うため被害状況の把握を急いでいる。避難所や食料、水、医療の他、未成年の虐待や搾取からの保護が直ちに必要だという。

 被災地のベイラは、2019年の3月と4月に相次いで強力なサイクロンが襲来し、1000人以上が死亡する被害を受けている。

 映像前半は上空から捉えたブジ地区の被害状況、ユニセフが24日撮影・提供。後半はベイラの被害状況、ユニセフが23日撮影・提供。(c)AFP