【1月24日 AFP】カナダのモントリオール心臓研究所(Montreal Heart InstituteMHI)は22日、痛風治療薬「コルヒチン」 が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療に効果的で、合併症のリスクを減少させることが大規模な臨床試験(治験)で明らかになったと発表した。

 MHIはコルヒチンについて「在宅療養中のコロナ患者の治療に使用できる世界初の経口薬」と説明し、治験の結果は「重要な科学的発見」だとしている。

 MHIによると、プラセボ(偽薬)服用の患者と比べ、コルヒチンを服用した患者は死亡や入院に至る確率が21%減少した。

 治験はカナダ、米国、欧州、南米で4488人の患者を対象に行われた。

 結果、PCR検査で陽性だった患者のうち4159人にコルヒチンを投与したところ、入院に至った割合は25%減、呼吸器使用を必要とする割合は50%減、死亡に至る割合は44%減となった。

 MHIの研究センター代表で、今回の治験の責任者でもあるジャン・クロード・ターディフ(Jean-Claude Tardif)医師によると、コルヒチンは「サイトカインストーム」と呼ばれる危険な炎症性症候群の発生を防ぎ、合併症の発症率を下げる効果がある。(c)AFP